「自己破産」と聞くと何を想像しますか。
多重債務に陥って借金を返せなくなった…といったマイナスのイメージが世間ではありますし、後々色々なリスクを抱えてしまうのではないか、と想像してしまいますよね。
最高裁判所の公表により、2016年に13年ぶりに個人の自己破産をしてしまう人が増加しました。
2017年も2016年から2年連続で増加しました。
自己破産の伸び率も2016年から大幅にアップしたようです。
銀行のカードローンが増加しているのも一因ですが、貯金を使った投資を始める人が増えているのが背景にあるようです。
株式投資やFX、不動産投資などがあります。
株式投資やFXは、近年のインターネットの発達により携帯のアプリなどでいつでも簡単にトレードできる、手軽な投資手段となりました。
最初は小遣い稼ぎと思い始めたFXも欲張ってしまうと手に負えないほど大損をし、多額の債務をつくってしまう場合があります。
ギャンブルに似たような心理が働いてしまうのですよね。
自己破産するにあたって、請求書や督促状が届いているかと思いますが、これらの物が必要となります。
ですが、それすらわからない、破棄した、という方もいます。
書類を送付しただけでは債務を返済してくれない人も多く、電話連絡や話し合いでも債務の返済に応じない人もいます。
知らない番号=債権者と思って電話に出ないのです。
そのような場合、最終手段として裁判所に申立をし、預貯金や給与などから強制的に返済してもらう「差押え」をすることがあります。
ですが、差し押える物が何もなければ差押えられることはありません。
現実から目を背けていると、生活を見直すわけでもないですし、誰かに相談することすらしないのですよね。
逆に周りがどうにかしてあげたい、とサポートしようと思い動いても当の本人は現実逃避しているので借入先も借入額さえもわからなく、それすら調べようとしません。
自分への投資で借金をしてしまったのでしょうが、まずは現実を見つめ直した方がいいです。
そうやって現実から逃げている人は一体総額がいくらの借金があるかも把握できていないで、まずは借りたところにそれぞれいくらあるのかを調べるのが早いのです。
しかし色んな業者から借りすぎて全てはわからない…という人は
「信用情報機関」で信用情報を開示すれば正確な業者名や借金の金額がわかります。
- CIC(㈱シー・アイ・シー)
- JICC(㈱日本信用情報機構)
- KSC(全国銀行個人信用情報センター)
の3つの信用情報機関があります。
これらの3つの信用情報機関は互いに情報を共有しており、登録されている情報は約5年から10年の一定期間は保存されています。
債権者と借金の総額がわからないとなると自己破産できません。
自己破産の申立てをするには全ての借入先の業者名、借金の金額を裁判所に申告しなければならないのです。
一つでも忘れていると免責決定になったとしても申告し忘れた借金については免責が認められず、借金は残ったままになってしまいます。
債務者…金銭を借りた側(借りたお金を返済する側)
債権者…金銭を貸した側(貸したお金の返済を受ける側)
免責…自己破産の手続きをして、自分が負っている債務責任が免除されること